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- 【産地紹介】沖縄県 農園ファイミール
次世代、その先を見据え、西表島の自然と育む。
愛情いっぱいの南国フルーツを「ファイミール(召し上がれ)!」
農園ファイミール・池村一輝さん
農園ファイミールの池村さんは、沖縄県八重山諸島に位置する西表島でパインやマンゴーなどの南国フルーツを栽培しています。
西表島の大地に燦々と降り注ぐ太陽。海、川、森、豊かな生態系が織りなす命のサイクル。そんな大自然の恵みがたくさん詰まった果実を育てています。
ファイミールとは、宮古島の方言で「どうぞ召し上がれ!」という意味。
先代が宮古島からの開拓移民としてこの地にやってきて、現在は3代目の池村一輝さんが代表を務めています。
そんな一輝さんは、生まれ育った西表島の環境が大好きで、Uターンして農業を始めた生粋の“うちなんちゅ”。
「島の環境を守りたい」という思いから環境に配慮した農業にも積極的に取り組んでいます。
土に分解される生分解性マルチを導入して化学肥料や赤土が海へ流出するのを防いだり、害虫の多い西表島では難しい、農薬を節減した栽培(特別栽培)を行ったり。
他にも地域住民を巻き込んで生ごみを堆肥にリサイクルしたりと、西表島でしか出来ない循環を生み、持続可能な農業を目指しています。
農園ファイミールで栽培するトロピカルフルーツ
農園ファイミールでは、沖縄の温暖な気候を生かしてパイナップルやマンゴーなどのトロピカルフルーツの栽培をおこなっています。
パイナップルでは、桃のような白い果肉と甘い香りが特徴の「ピーチパイン」や濃厚な甘さが魅力の高級ブランド「ゴールドバレル」、
マンゴーでは、鮮やかな赤色の果皮の「アップルマンゴー(アーウィン種)」や緑色の果皮で“幻”とも言われる大玉「キーツマンゴー」など。
他にも、スナックパイン(ボゴールパイン)や、夏小紅・てぃららといった様々な品種を幅広く栽培しています。
品種 / 出荷月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
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ピーチパイン | |||||
ゴールドバレル | |||||
ホワイトココ | |||||
アップルマンゴー | |||||
キーツマンゴー |
パイン農家も驚く甘み!
「池村さんのゴールドバレル」
黄金色(ゴールド)の美しい果肉で、樽(バレル)のような形をしていることから名付けられました。栽培が難しく貴重な品種です。
品のある香りと口の中に豊潤に広がる甘み。きっと、「こんなパイナップル食べたことない!」と思うはず。
この商品を見る“最果ての地”から届く特別な味わいのパイナップル
沖縄県内でもパイナップルは限られた地域でしか栽培できませんが、農園ファイミールのある西表島はその生産地域の中でも最南端に位置しています。
そんな“最果ての地”西表島は気温が高く日照時間が長いため、甘みと香り豊かなパイナップルが育つのだとか。
また、パイナップルを食べると舌がピリピリするのはパイナップルに含まれる「タンパク質分解酵素」のためですが、この成分は熟すほど減少するので、完熟してから収穫している池村さんのパイナップルは舌がピリピリせず、いくらでも食べられると評判です。
「収穫したパイナップルを発送するときは我が子を見送る気持ちです」と池村さんは話します。
それもそのはず。パイナップルは植えてから収穫までの道のりが長く、約2年を要しますが、その間除草剤は使用せず手作業で雑草を刈り取っています。
また、沖縄では時折台風の被害や鳥による被害を受けることもありますが、対策を講じながら手間と時間を惜しまずに世話をします。
そうして完熟まで育ったパイナップルは、生産者である池村さん親子にとっても特別な一品となっているのです。
品評会で1位を獲得するほどの絶品完熟マンゴー
マンゴーは元々熱帯の果樹であり、沖縄の亜熱帯気候には合わないと言われていました。
そこで、熱帯の気候を再現できる頑丈なハウスを作った池村さん。
台風の多い亜熱帯の沖縄でもマンゴーの栽培ができるようにしました。
マンゴーの実が成熟期を迎える6月以降は、ボイラーを使わずとも燦々と輝く真夏の太陽が連日ハウスを温めます。
サウナ状態になったハウス内で、池村さんは1つ1つに日焼け防止のネットをかけるなど、完熟するまで細心の注意を払ってマンゴーを育てています。
そんな池村さんの完熟マンゴーはずっしりと重く、とろけるような食感と濃厚な甘みでまさに極上。
八重山マンゴー研究会果実品評会では2016年・2017年と2年連続優勝するなど高い評価を得ています。
環境保全型農業の普及を目指して
西表島の美しい自然環境と畑を残すため、化学肥料や農薬の使用を極力控えて農産物の栽培を行う池村さん。
現在の農業だけでなく、子や孫の世代まで西表島で農業が続けられるようにと、自然を守る農業を大切にしています。
西表島では生ごみの廃棄や牛糞の未処理が問題となっています。また、西表島での農業においては、へき地のための高い輸送コストや島で生産された作物の多くが島外で消費されてしまうことによる有機資材の入手困難といった問題がありました。
そこで池村さんは一般家庭から出る生ごみ対策として、発酵を促進する床材入りの箱(コンポスト)を各家庭に支給に完熟堆肥を作る事業を始めました。地域住民を巻き込んで島の環境保存と持続可能な農業の実現に取り組んでいます。