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- 【産地紹介】熊本県 鶴田有機農園
創業より育んできた柑橘栽培の技術と想いを未来へつなぐ
鶴田有機農園
有限会社鶴田有機農園は、甘夏ドレッシングに使っている甘夏を栽培している柑橘農家です。
鶴田有機農園の園主はもちろん代々鶴田さん。熊本県葦北郡芦北にある田浦という地域で明治30年頃から柑橘を栽培してきました。
当時は非常に珍しい柑橘だったレモン、ネーブル、グレープフルーツを明治33年には商業栽培開始。
みかん全盛期だった昭和24年頃には惚れ込んだ夏みかんの新品種に「甘夏(あまなつ)」と名づけて大規模に栽培を始め、東京の大都市圏でのプロモーションを行うなど甘夏のブランド化を実現しました。
そして、甘夏の食味低下に危機感を感じ、鳥取の農家からヒントを得て行った化学肥料から有機肥料への大転換。
僅かな土の中にも億の微生物がいて、この多様で膨大な土壌微生物の働きを最大限に活用すること。即ち、有機質肥料で土づくりをすることが、味の良い甘夏を育てることに繋がるとの確証を得た大きな大きな転換点でした。
ここから生まれた「土づくりと味にこだわる農業者集団」の広がりが今の株式会社マルタの原点となります。
その後、オレンジの輸入自由化に対応するために甘夏のみの栽培から今の多品種栽培への切り替えを行います。
時代時代で変化する世の中の流れを読み、果敢に新しい事に挑んできた新進の農家、それが鶴田有機農園です。
鶴田有機農園で栽培する柑橘たち
鶴田有機農園では年間15種類程の柑橘を栽培しています。
これら個性豊かな柑橘をそれぞれの品種の旬に合わせて9月から翌年の5月頃まで収穫と出荷を繰り返します。
畑は農園の事務所がある熊本県芦北郡芦北町周辺と、そこから車で1時間程離れた鹿児島県側にまで点在しています。
それは霜や寒波の被害が少ない温暖な南の方まで畑を探し求めていった農園の軌跡でもあります。
品種 / 出荷月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 |
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レモン | |||||||||
早香 | |||||||||
温州みかん | |||||||||
みはや | |||||||||
津之望 | |||||||||
西南のひかり | |||||||||
ネーブル | |||||||||
はるか | |||||||||
津之輝 | |||||||||
不知火 | |||||||||
甘夏 | |||||||||
瀬戸香(せとか) | |||||||||
紅小夏 | |||||||||
南津海(なつみ) | |||||||||
黄金柑(おうごんかん) |
毎年人気の「鶴田さんの柑橘詰合せ」
その時期に旬を迎える柑橘を詰め合わせた4種+レモンのセットは鶴田有機農園を代表する人気商品です。
濃厚でコクのある「西南のひかり」などが味わえる冬の詰合せと、深い甘みと酸味のバランスが絶妙な「不知火」や同農園の“顔”ともいえる「甘夏」を楽しめる春の詰合せがあります。
土づくりへのこだわり
鶴田有機農園では化学肥料や除草剤はできるだけ使わずに柑橘を栽培しています。
それは、1グラムの土の中に約1億もいると言われている微生物、これらが果物の旨味や栄養を作る 元になってくれると、これまで続けてきた栽培の中から実感しているからです。
そのため土壌微生物が棲みにくくなってしまう化学肥料や除草剤はできるだけ使いません。
化学肥料や除草剤を使わない分、鶴田有機農園では多くの有機物から作り上げた、完熟堆肥肥料で しっかり土作りをします。作物の根と微生物は、互いに栄養を与え合いながら共生しています。この状態を良好に保つのが有機発酵肥料の力です。
完熟した質の良い堆肥を使用すると、土の中では微生物をはじめ、ミミズなど様々な生き物が増えていきます。
ミミズなどは土を耕してくれます。そしてミミズを餌とするモグラが増えてきます。 ミミズやモグラの住む土は『良い土』だと言えますね。
鶴田有機農園の歴史
鶴田源志さん 鶴田志郎さんとほとりさん | 1897年(明治30年) | 熊本県葦北郡田浦村で鶴田元三郎氏が柑橘類(日向夏、温州ミカン)を導入栽培。 |
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1900年(明治33年) | レモン、ネーブル、グレープフルーツの商業栽培を開始。 | |
1933年(昭和8年) | 部分的に化学肥料や農薬を使わない栽培(広義の意味での有機栽培)を開始。 | |
1947年(昭和22年) | 本格的に化学肥料や農薬を使わない栽培に挑戦。 | |
1949年(昭和24年) | 大分で発見された夏ミカン『川野夏橙』の枝変わりを、鶴田元三郎氏の孫の鶴田源志氏が田浦に持ち込み育成・改良し、「甘夏」と名づけ栽培開始。 | |
1959年(昭和34年) | 甘夏が東京に初めて出荷・販売される。 | |
1972年(昭和47年) | 甘夏をもっと美味しくするために、土壌微生物の働きを最大限に活用すること(有機農業)が味をよくすることを京都大学の小林達治先生から鶴田源志氏と息子で(株)マルタ前会長の志郎氏が教わり、化学肥料と除草剤の使用をやめる。 | |
1974年(昭和49年) | 地域の有志を組織化し本格的に有機農業の実践・普及に取り組み始める。 | |
1975年(昭和50年) | 田浦地区周辺と鹿児島の柑橘生産者を集め、農園とは別に(有)マルタ柑橘生産組合として発足。1977年に株式会社化。 ※現在の(株)マルタの前進組織。 | |
1978年(昭和53年) | モグラ堆肥の使用を開始。 | |
1982年(昭和57年) | これまでは「甘夏」一本だったのを、オレンジの輸入自由化に対応すべく、多種類・多品種に切り替え。 | |
1994年(平成6年) | 自園地を有限会社 鶴田有機農園として法人化。代表取締役には鶴田ほとり氏が就任。 | |
2006年(平成18年) | 2月、平成17年度熊本県農業コンクール大会 自立経営部門 秀賞受賞。 7月、毎日新聞社主催・第55回全国農業コンクール全国大会・柑橘部門で名誉賞(農林水産大臣賞、毎日新聞社賞)受賞。 11月、第45回農林水産祭・園芸部門 日本農林漁業振興会会長賞受賞。光センサーの導入 | |
鶴田正徳さん | 2022年 | 鶴田正徳氏 代表取締役社長に就任 |
ほとりさんの有機なレシピ
(有)鶴田有機農園の前社長の鶴田ほとりさんは、柑橘にモグラ堆肥を与えるように人が口にするものもできるだけ自然なものにこだわって生活をされています。
1グラムの土の中に億の微生物がいるように、人間の腸の中にも天文学的な数の微生物が棲んでおり、この微生物と共存する事が人間の健康にもつながると考えます。
だから食べるものは自家栽培の野菜や酵素玄米を中心に。
そんなほとりさんが日頃召し上がっている体にやさしくも、ご飯やお酒に合うおかずを紹介してもらいました。
最近の夏の酷暑のときなど、食欲がない日でも食が進みますよ。
是非ご自宅で作ってみて下さい。
ピーマンみそ
材料
- 米こうじ…300g
- ピーマン…500g
- 砂糖…500g
- とうがらし(青でも可)…5本
- 醤油…1L
作り方
- 麹は半日醤油につけこむ
- ピーマンととうがらしをミキサーで細かくきざむ
- つけこんだ麹と砂糖、ピーマンを全部鍋にいれ、最初は強火で、沸いたら火を弱めながら沸かす。灰汁が出るので全部すくいとる(お玉の裏でもとれる)
- 醤油のみの硬さまで練る
- 麹は半日醤油につけこむ
- 容器に移して出来上がり
ピーマンを生姜に変えて「生姜みそ」もオススメ。分量は同じく生姜…500gです。